collé inc.の新しいオフィスの内装及び家具の設計を行った。
【物件】
路面区画と中二階程度の高さに位置する区画を中央階段で繋げた物件。
既存の仕上げはすべて黒のタイルカーペットと白塗装の壁面で統一され、
いわゆる事務所としての印象が強い空間であった。


【与件】
クライアントであるcollé inc.の山口崇多さんからは、以下の要望があった。
・路面区画を打ち合わせスペースとして、モルタル床のシンプルな空間にしたい。
・階段上の区画は事務所スペースとして、バーチ材などシンプルな木材を使い、
ミニマルでアートが映える空間にしたい。
・造作家具は同じ素材感で統一したい。 など
【視点】
・collé inc.の魅力あるグラフィックやプロダクトなどの受け皿として、既存家具や
造作家具自体がピースとして自立しつつ、空間全体を調和させること。
・予算の関係上、最低限の改修にとどめながら既存の家具や階段等を活かすこと。
造作家具自体がピースとして自立しつつ、
① 打ち合わせスペース
床と天井は空間としての要素を削ぎ落とすような仕様へ変更。
既存の収納家具は、直線的なデザインの上部棚とモルタル床に合わせて形を
整えた下段収納に分離し、2つの特徴的な要素に独立させることで、空間全体
のシンプル さと機能性を高めた。
整えた下段
のシンプル
②事務所スペース
バーチ材が持つ温かみとシンプルなデザインを強調し、空間のミニマルさと
機能性を両立させた。
造作家具の素材は、縞模様の断面が特徴的なラトビアバーチ合板で、存在感の
生まれる24mmの厚みで統一した。ワークデスクは、引き出しキャビネットと
一体化したデザインにし、ワゴンは昼食時に簡易テーブルとしても使えるよう
大きめに設計し、デスク中央に配置した。書籍や備品の収納用家具はデスクと
同じ高さで統一し、玄関脇の簡易的な間仕切り としても機能する靴箱も同素材
で製作した。
デザインと素材の統一により、空間全体に調和を生むことを目指した。
機能性を両立させた。
③階段
打ち合わせスペースと事務所スペースを繋ぐ階段には、木目の強い針葉樹合板を
採用した。 利便性も考慮して段数や蹴上の高さを調整し全体を整え、動線として
だけでなく「もの」としての独立性も強調している。
採用した。
だけでなく「もの」としての独立性も強調している。